情報班はデジタル人材育成プロジェクトの一環として、全校生徒を対象とした「プログラミング基礎講座」を開講いたしました。 本講座は、急速に進展する高度情報化社会に対応するため、プログラミング未経験者でも無理なく学習を進められる独自のカリキュラムを策定。ICTツールを活用した「アダプティブラーニング(個別の最適化学習)」の手法を取り入れ、部活動の枠を超えた校内のデジタル人材育成を目指す画期的な取り組みです。
■ 開講の背景:デジタル社会を生き抜く「基礎体力」を養う
2022年度より高等学校で「情報I」が必履修科目となり、プログラミング教育の重要性はますます高まっています。しかし、授業時間内だけでは実践的なスキルの習得や、個々の興味関心に応じた深掘りが難しいという課題もあります。 そこで情報班では、「プログラミングに興味はあるが、何から始めれば良いかわからない」「パソコンの操作に自信がない」という生徒に対し、最初のハードルを下げつつ、将来の進路選択や探究活動に直結する実践的なスキルを提供するため、本講座を企画・立案しました。
■ 講座の詳細:目的別に学ぶ「二刀流」カリキュラム
本講座では、生徒の興味や目的に応じて、特性の異なる2つのプログラミング言語を体系的に学ぶことができます。
1. 【C++】競技プログラミングで鍛える「論理的思考力」
世界的な競技プログラミング大会でも標準的に使用される言語「C++」を採用しています。
- 目標: 「日本情報オリンピック(JOI)」等の大会への出場・入賞。
- 学習内容: コンピュータの動作原理に近い記述を学ぶことで、プログラムの高速化やメモリ管理の概念を習得します。また、複雑な課題を効率的に解決するための「アルゴリズム」と「データ構造」を学び、数学的な論理的思考力を養います。
- 使用ツール: 競技プログラミングサイト「AtCoder」を活用し、ゲーム感覚で楽しみながらステップアップできます。
2. 【Python】データサイエンスへの扉を開く「創造的活用力」
AI(人工知能)開発やデータ分析の分野で圧倒的なシェアを誇る言語「Python」を学びます。
- 教材: 筑波大学 システム情報系 教授 三谷純 氏の著書『Python ゼロからはじめるプログラミング』を公式教材として採用。大学レベルのアカデミックな知見に基づきつつ、初学者にも分かりやすい構成で学びます。
- 応用展開: 文法の習得に留まらず、将来的な「データサイエンス」への応用や、Raspberry Pi等を用いた「電子工作」への接続を見据えた、実践的なコーディング能力を育成します。
■ 指導体制の特長:挫折させない「ハイブリッド・サポート」
プログラミング学習における最大の敵は「孤独」と「挫折」です。本講座では、以下の仕組みで受講生を徹底的にサポートします。
① アダプティブラーニング(適応学習)の実践 一斉授業形式ではなく、eラーニングシステムを活用して個人の進度に合わせた学習を提供します。
- 得意な生徒: 学年を問わずどんどん先取り学習を進め、応用課題に挑戦できます。
- 苦手な生徒: つまずいたポイントを重点的に復習し、基礎を固めてから次へ進むことができます。 これにより、「授業についていけない」という不安や、「簡単すぎて退屈」という不満を解消します。
② オンライン×対面の「伴走型指導」 休日や部活動のない日でも学習が止まらないよう、デジタルの強みを最大限に活かしたサポートを行います。
- オンライン質問会: Microsoft Teams、LINE、Discord等のコミュニケーションツールを活用し、自宅からでも先輩部員に質問・相談が可能です。
- ピア・ラーニング: 生徒同士が教え合う文化を醸成し、教える側(情報班員)の理解度向上も図る「共育」の場を創出しています。
■ 「開かれた学びの場」として:全校生徒へのメッセージ
本講座は、自然科学部への入部の必要はありません。「文系・理系を問わず、プログラミングを武器にしたい」「新しいことに挑戦したい」という意欲を持つ龍野高校の生徒であれば、部活動への所属有無を問わず誰でも受講が可能です。 情報班は本プロジェクトを通じて、校内全体のICTリテラシー向上を図るとともに、多様なバックグラウンドを持つ生徒たちがテクノロジーを通じて交流し、新たなイノベーションを生み出す土壌を作ってまいります。
【受講・見学のお申し込み / お問い合わせ】 本講座は随時、受講生を受け付けております。興味のある在校生は、学年・クラスを問わず下記までお気軽にご連絡ください。
自然科学部情報班 総務ユニットデジタル人材育成プロジェクト担当
件名に「デジタル人材育成プロジェクト」を含めて、送信してください。
メールアドレス : contact_atmark_imc.tatsunohs.com
送信する際には、「_atmark_」を「@」(半角)に直してください。

